更新が滞っていますが、
私は以前と変わりなく 毎月10冊ペースで本を読んでいます。 でも、ちょっと、読了本をBlogにメモする気力が湧かなくて。 なので、「時々、読書感想文。」は、少しの間、休眠します。 読了本をメモするぞ!と意欲がわいたら また、書きます。 では、しばしの休眠時間。 ・・・本家サイトである 自称☆芝居道楽委員会は ゆるゆる更新していますので、 ご興味があればお付き合い下さい。 菊花 # by kikuhana | 2010-04-06 20:05
『芝浜』、『文七元結』、『牡丹燈籠』、『四谷怪談』など
歌舞伎等の舞台にも取り上げられるている名作落語の作者であり、 現在にも繋がる三遊亭一派の祖である落語家・三遊亭円朝。 江戸末期から明治に活躍したその円朝と、 彼に関わった女性達を描いた小説。 時代を生き生きと描いていて、 さもありなん!とこちらを頷かせる説得力がある。 そして、登場する女性がそれぞれ個性的で 異なるかたちで円朝にからんでくるのも面白い。 その中では、第一話『惜身の女』に登場する 田中某という殿様の娘が、実に芯があって良いねぇ。 「成り上がりはともかく、落ちぶれるには資格てえもんが要る。なにせ生まれ育ちがよくねぇと、落ちぶれることができませんからねぇ」p.129 採点:★★★★☆
先日読んだ『放課後のロケッティア』に引き続き、
ロケットに夢中な連中の物語。 今回は大人になっても、ロケッティア(ロケット狂)。 というか、社会人だからこその経済力、人脈、 技術力等をフル活用して 火星行きロケットを作る、という話。 確かに、社会人だからこそ可能なことってのはあるんだが、 それらを可能にする登場人物達の設定が あまりにも出来すぎているのが逆に気になる。 もう少しアングラな方がリアリティがあるんだけどな。 「どんなことがあっても、ミサイルには手を出すなってね。ロケット・エンジニアにとってそれはあまりに簡単に手に入る禁断の果実だ」p.253 そんな中で興味を引くのは、ロケットとミサイルの違い。 このロケッティア達は、 『コペンハーゲン』に登場する物理学者達のような悩みは持たなかった。 けれど、彼らの技術は、いとも簡単にミサイルに流用される。 と、いうか、ロケットを兵器的に使用したのがミサイルなんだからね。 せっかく主人公達がテロリストの共犯者と目される、 という展開にしたのならば、 ロケットがミサイルとして使用されうることへの 葛藤も、単に歴史的なコトを追うだけではなくて、 彼ら自身の葛藤として描いて欲しかった。 採点:★★★☆☆
『恐怖の四季 春夏編』である本書には
『刑務所のリタ・ヘイワース』と 『ゴールデンボーイ』が収録されている。 どちらも全く違う味わいで、 勿論『秋冬編』の『スタンド・バイ・ミー』や 『マンハッタン奇譚クラブ』とも雰囲気が異なる。 表題作の『ゴールデンボーイ』だが、 最近ドイツ現代史の本を読みあさっている私からすると、 元SSでパティン強制収容所の所員だったドゥサンダーが、 ちょっとステレオタイプに見えるのが残念。 とはいえ、そのドゥサンダーの物語に惹かれ、 (というか強制収容所のイカレ具合に、ゴキゲンになり) 道を誤ってしまうトッド少年の変化は とても興味深い。 「あのドイツ人どもがやったことには、われわれに恐ろしい魅惑をかきたてるなにかがあるのかもしれない——想像力の地下墓地(カタコンベ)を開く何かが。ひよっとすると、われわれの戦慄や恐怖の一部は、ある一組の適当な——いや、不適当な——状況がそろえば、われわれ自身も進んでそうした施設を作り、そこに人員を置くだろうという、ひそかな認識からきているのかもしれない。(中略)その地下墓地に住んでいるものが喜んで這い出してくるのを、われわれは知っているのかもしれない。それがどんな姿をしていると思う?(中略)その大部分は、ありふれた会計係のような姿をしているんじゃないか、と私は思う」p.486-487 これに対して『刑務所のリタ・ヘイワース』は、 どこかほのぼのとして、どこか心温まる感じがする。 メキシコのシワタネホ、か。行ってみたいな。 採点:★★★★☆
2007年に新国立劇場で上演された『コペンハーゲン』を見て、
私は衝撃を受けた。 物理用語が飛び交っているのに、 そこで交わされている会話は 人間のあり方を問うているから。 「20世紀を震撼させた原子爆弾製造競争。ドイツ人天才核物理学者ハイゼンベルクはなぜ、師であり敵国人であるボーア夫妻を訪ねたのか?」裏表紙 「いつか、この戯曲を読もう」と思っていた。 思いつつ忘れていたのだが、 ドイツの近現代史の本を読みあさって来、また 映画『誰がため』(ナチス占領下のデンマークのレジスタンスの物語) を見て、再びこの戯曲にスポットライトが当たった。 何故なら、ハイゼンベルグの師であるボーアは、 半分ユダヤの血が流れるデンマーク人だから。 ハイゼンベルク「わたしはただ、先生にこう聞いただけです。一物理学者に、原子力エネルギーの実践的活用を研究する道徳上の権利はあるのか、と。そうでしたね?」p.55 戯曲を読んでいても、 舞台を観たときのあの衝撃が再び襲って来る。 人間の心理は、どこまで言語化できるのだろう? 人間の行動は、どこまでその動機を説明できるのだろう? マルグレーテ「あれは、ハイゼンベルクがあなたとの友情に対して行った、最後にして最大の要求だった。自分で自分を理解できないときに理解してもらうこと。そして、あれは、あなたがハイゼンベルクに対してお返ししてあげた、最後にして最大の友情の証だった。彼を誤解したままにしておくこと。」p.135 採点:★★★★☆ 「青春と妄想をのせたロケットが今、宇宙へ『リフトアップ』する」と、裏表紙に書かれているように、 学園カースト制度とロケット科学が混じり合った 勢いのある小説。 それにしても。 読めば読むほどわからないんだが、 「リア充」のリアル(現実)ってのは、 逆に言えば非リアルってのは、何を指していて、 どの一線を越えたら「リア」じゃなくなるんだ? ま、ね。学生のリアルなんて ことに高校生のリアルなんて所詮範囲が限られているうえに、 狭い世代の狭い世間の狭い学園では、 自分と他人を差別化することによってしか 自分の立ち位置を固められないから辛いよね。 辛い上に、バカバカしいんだよね。マジで。 「ルナチタニウムとかガンダリウムとかサクラダナイトとか、オレの聞いたことのない不思議な金属が出てくると思っていたので拍子抜けしたが、鋼(はがね)よりは軽く、熱にも強く、そして何よりメジャーな合金なので安いとステンレスはいいことばかりなのだ」p.128 ライトノベルのふりしてロケット製造のあれこれは ちゃんと科学していたのは好印象。 あああ、『王立宇宙軍』見たいぞー。 採点:★★★☆☆
|
菊花より、挨拶
■このブログは、菊花(キッカ)が管理している「自称☆芝居道楽委員会」の派生ページです。 ■タグは、気になるジャンルにのみ付けています。よって、タグのついていない記事もあります。 ■コメントは、自称☆芝居道楽委員会の「BBS」へお寄せ下さい。 ■菊花へE-mailを送りたい方は、自称☆芝居道楽委員会の「BBS」の下の方にある「管理者へメール」をご利用ください。 ■【ほんぶろ】~本ブログのリンク集に、登録しています。 ライフログ
★読了の5冊★
最新の記事
検索
カテゴリ
あ行の国内作家
有栖川有栖 か行の国内作家 さ行の国内作家 司馬遼太郎 た行の国内作家 な行の国内作家 は行の国内作家 藤原伊織 ま行の国内作家 松井今朝子 や・ら・わ行の国内作家 安彦良和 ア行の海外作家 P.G.ウッドハウス カ行の海外作家 サ行の海外作家 W.シェイクスピア タ行の海外作家 ナ行の海外作家 ハ行の海外作家 マ行の海外作家 ヤ・ラ・ワ行の海外作家 雑誌 たら本 タグ
以前の記事
2010年 04月
2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 最新のトラックバック
最新のコメント
おすすめキーワード(PR)
ブログパーツ
ファン
|





